自閉症スペクトラム情報局 明るく生きようASDライフ

視覚支援型・構造化型アプローチ 自閉症スペクトラム児の療育(2)

視覚支援型・構造化型アプローチ

自閉症スペクトラム(ASD)児者は音声言語の理解より視覚的な理解が優れている場合が多いことから、視覚的な情報提供によって理解を援助する方法を視覚支援といい、小児、成人問わず多く使われる支援方法です。このページでは視覚支援を利用するタイプの療育・支援についてご紹介します。

TEACCH

アメリカのノースカロライナ大学のショプラー博士によって創られた、自閉症児者と家族のためのアプローチです。自閉症者の一般社会の中で共生・共働を目ざすといった思想が根幹にありますが、方法としては構造化と呼ばれる独自の手法で自閉症スペクトラム児者の物事への理解を補助すると共に不安を軽減することによって、適応改善を目指すといったものになります。

場所と活動を一対一で対応させることによって「何をするべきか」をわかりやすくする物理的構造化と、視覚的な情報提供(絵カード等を用いることが多い)をすることによって視覚的な理解の得意な自閉症児者が物事の見通しをつけやすくする視覚的構造化といった2つの手法が主に使われます。

方法論がわかりやすく、家庭でも取り入れやすいため、自治体等の療育・ペアレントトレーニングで紹介されたりすることも多いです。

PECS

PECSは絵カード交換式コミュニケーションシステムといい、発語やコミュニケーションに困難を抱える自閉症スペクトラム児者が、絵カードの提示を通してコミュニケーションを自発的に行えることを目的に開発された行動分析学由来の方法です。

欲しいものをカードで提示するトレーニングをスタートに、シンボルを利用した会話的なやりとり等へとトレーニングを積み重ねることにより、発語がない状態でもコミュニケーションがとれることを目指していきます。

トレーニングの進め方はABAと非常によく似ています。


上記のいずれも絵カード等の視覚的ツールを多用しますが、目標とその進め方はかなり異なります。

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投稿者:狸穴猫


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